おうちたつかな

神奈川県某所、工務店さんにおうちをたててもらうブログ。たまに子育て日記。

言い出したらノンストップだった要望(主に妻だけ)

地元密着型のA工務店で建てることにしたロンロンたちでしたが、肝心の土地が一択しかない状態でした。ロンロン家の長女の学区が変わらない場所を希望していたのですが、偶然にもA工務店の自社物件も学区内にあり、しかも駅徒歩10分圏内。

同じ条件で探しても、予算内に収まる土地はない。これでいこうということになりました。

ただ、日当たりの面で心配があり、数メートル離れてはいるものの、家が真横に建っている。あと、土地の形が少し変形地。それを含めてのお買い得価格なのだろうな。。

ケンシロウさんは、二階リビングにする事やトップライトを提案していたけど果たしてそれだけで解決するのか。ちなみにケンシロウさん曰く、提携している建築家は光を巧みに操り、自分は平面的にしか設計できないが建築家は立体的に設計すると。

ケンシロウに光の魔術師ってどんだけ強そうなパーティーなんだと、思わず「では、建築家に設計を委託、、、」と言いそうになりましたが、いかんせん、ノーマネーで終了なのでしたー。

とにかく、日当たりの面で不安が残るものの、楽しい楽しい初回打ち合わせです。


、、、というわけにもいかず、最初はどこでお金を借りるかなどの資金計画を話し合いました。これについてはまた機会があれば詳しく書こうと思いますが、ロンロン家は三井住友信託銀行のお世話になることに決定。石橋を叩きまくる夫、もちろん固定金利を選択です。


で、打ち合わせなのですが、やはりここでも、予算の壁というやつが、、!

一体お前は何度我が家の前に立ちはだかるんだ!

家計管理をもっと頑張ろうと思いつつ、とりあえず言うだけはタダだから言ってみな状態で要望を出すことに。

余談ですが、ケンシロウさん相手に話をするの、今でこそ慣れましたが、最初はめっちゃ緊張していました。

なんか、後ろにゴゴゴゴゴ、、、っていう擬音が見えるんですよ。強そうすぎて。あと、彼は愛想笑いを全くしません。めちゃくちゃ硬派です。そして、自身の感性と自社の職人たちが織りなす仕事にプライドがあるので、こちらの要望がケンシロウの美的センスに引っかかる要望だったり、家の耐久度にデメリットがあることだったりすると、ムベなく切り捨てられます。きっぱり無理ですね。それはカッコ悪いですね。

等々。

そんな相手にロンロンが要望としてあげたのは、、、


●家の中にボルダリングを作りたい

●家の中で登り棒がしたい

●二階リビングと子供部屋を登り棒で繋げて、消防署みたいに二階から子供部屋に降りれるようにしたい。


完璧、小学生が描く「ぼくのかんがえたカッコいいおうち」状態。

これを述べた時のケンシロウの顔、ボルダリングはともかく登り棒の時ははっきり困惑していました。

あまりの困惑ぶりに、「娘が反抗期になった時に、忍者屋敷のように登り棒の穴から娘の様子を伺ったり、彼氏を部屋に連れ込んだ時におやつのケーキを持って二階リビングの穴から部屋に降り立ちたい」という妄想は言いだせませんでした。

そして一番最初の段階で、登り棒案は断熱性、危険性を力説されて却下されてしまいました。。

この後、我が家の登るの大好きお転婆女子のためにも代替案を思いつくのですが、それはまた次回に。

負けずに、さらに。


●洗濯が全て一階で完結できるようにしたい。

●ガス乾燥機、乾太くんを置く。

●一階にファミリークローゼットを置きたい。

●シューズクローゼットがほしい

●スマートホーム化のためコンセントは多めにつけたい

●子供部屋はめっちゃ狭くていい。居心地悪くして、リビングに来るように仕向けたい。


希望を述べます。我が家のチョイスした土地に収納多めの家を建てたいと言う、叶えるにはドラえもんのポケット内に建てるしかない希望も黙って聞いてくれる優しいケンシロウ。

夫はとにかく、


●自分の場所が欲しい、書斎でもいい


ひたすらこれの一件のみを希望しており、私が妻として夫に心地よい空間を提供できていないことが露見しました。


これらの希望の優先順位を鑑みた上で、できること、工夫したらなんとかなりそうなこと、耐久性など現実的な理由でできないことを分けて間取りを作ってもらうことになりました。

夫婦で会議

去る者追わず系あっさり営業マンケンシロウ、私たちから漂う予算あんまりかけられないよ臭を感じたのか早々に話を切り上げてくれ、その場では購入の話には至らず。

ただ、この時点で夫の気持ちがかなりこのA工務店に傾いているのは分かりました。

帰宅して、夫婦で会議。

整理すると。

自分たちの予算で注文住宅を建てるには、土地にかける予算を下げるか、建物にかける予算を下げるしかない。ただ、A工務店の持ち物件である土地だと、全部コミコミ予算で建てられる。

ただし、私たちの予算だと、外壁はサイディング、無垢床ではなくイクタのフローリングになるとはっきり告げられました。。。


長時間話し合った結果、夫と共通していた意見は、あの工務店なら半端なことはしないだろうという確信。

なんというか、ケンシロウと話していて言葉の端々に、大工さんや左官屋さん、建築士、自社に関係する職人さんへの尊敬とプライドを感じたのです、、、ケンシロウは決して他者をディスることなく、熱く家づくりの話をしていました。自社に常に腕のいい大工さんを2人抱えているそうで、半端な職人さんが家づくりに携わることはないとも。


A工務店の過去10年に渡る家づくりブログをストーカーのように読みふけり、明け方近くまで話し合って、A工務店で建てようと、やっと結論が出たのでした。

北斗の工務店

急遽アポを取ることになり、A工務店のサイトを見て、夫が見慣れない言葉を発見。


それは、“当社持ち物件”


クリックすると、A工務店が施工した建売物件の他、土地も紹介されていました。そして、ロンロン夫妻は驚くべき文言を目にしたのです。

「当社持ち物件につき、仲介手数料は不要です」


ふつうに考えれば当然のことなのですが、土地や物件には売主がいて、それを紹介して仲介する仲介業者がいる。でも、仲介業者を通さない方法もある。それが売主直販。

売主から直接購入できるなんて思いもつかなかった私は、ただひたすら仲介手数料をどうやったら抑えられるかだけを考えていました。

まさか、こんな方法があったなんて、、、!

目からウロコがボロボロ状態で、夫と2人で盛り上がるロンロン。


「これ、注文住宅いけるんちゃう?」

「土地の手数料かからんもんなー!」

関東住まいですが、興奮すると関西弁に戻る。


ただ、問題が、、、。


持ち物件のうち、めぼしい土地があったのですが、ロンロンたちの上限より、さらに400万ほど高い。

夫がダメ元でこの土地で、予算内で家はたつか聞いてみると、、、

レスポンスは至極簡単。

仕様によります。詳しくは一度お越しください。

とのことで、とりあえずは工務店に伺うことになったのでした。


で、週末に満を持してA工務店へ訪問。

こじんまりとしつつも整頓された、スッキリしたオフィスで、出迎えてくれたのは、、、

ケンシロウ。


ではないのですが、正直言って第一印象がケンシロウでしかない担当さんでした。

机に座って、穏やかな笑みで出迎えてくださったのですが、後ろに阿修羅像が見えるよ、、、

ケンシロウめちゃくちゃデカイ。しかも筋肉すごい。それもそのはず、A工務店のサイトにもご自身の写真を載せているのですが、大会にも出られているような、とある武道の達人だそうで。

七つの傷があるかどうか、胸元に目を凝らす私をよそに、自己紹介を交わす夫とケンシロウさん。

ケンシロウさん、なんでもA工務店の取締役兼、営業兼、設計だそう。

しかも基本、営業はしない主義。来るもの拒まず去る者追わずなスタンスでしょうか。ガツガツ系が苦手な草食インパラ系夫は珍しく人見知りセンサーを発動せず話を聞いております。

構造計算などを担う建築士は常駐するものの、ケンシロウさんも設計することもしばしば。また、一級建築士とも提携しており、設計をそちらに委託することも可能だとか。

そんな話を聞きつつも、隙を見て殴りかかっても即座に取り押さえられるんだろうなとか、マジで眼光鋭いなこのケンシロウさん、、、とか考えてしまう。


そうこうしているうちに、話は件の土地に及び、とりあえずは現場を見に行くことに。


車中で、こういう沈黙が気詰まりなシーンで必ず黙り込んでくれる夫、珍しく喋る。セルロースファイバー断熱のこと、珪藻土のこと、工期のこと、、、

話はお互いの子供達についても及び、ケンシロウも6歳児の子供がユーチューブの見過ぎで悩むひとりの親だということが分かり、その数日前に同じことでキレて娘に雷を落とした私は勝手に親近感を持ちました。


で、現場に到着。山あいの、自然に溢れる土地でした。駅も徒歩圏内。でも、、、隣地は今は空き地ながら、こちらも売りだし中なので、家がたてば東西に建物が来ることになる。しかも、正面数メートル離れつつも、やはり家が。

うーん、、、


悩みつつも、とりあえずは保留にして、また工務店に戻ることになりました。